根切り虫に学ぶ

夏のある日に買い求めて植えたヤーコンがいつの間にか消滅していた。
よくみると、実にふくよかな根切り虫と通称されるキャタピラーが随所に。
しかし、考える。私がこのヤーコンを食したところで、このような見事でかつ均一なモジュールの
造形を生み出すことはとうてい不可能である。

そして、この丸まったキャタピラーの造形を「美味そう」と感じる文化も世界の随所に存在しているのだろう。
蚕ほか昆虫を食用とする信州などを例に挙げるまでもない。
この根切り虫たちが食用になるのかどうかわからない。
しかし、一応、ヤーコンが消えて、小さな根のみ残るプランターから
別の器に隔離したものの、どうするべきかは迷って一週間ほど放置している。

ヤーコンを消したる根切り虫ちぢまるかたち大地のアート 


四国新聞
宗教学者・山折さんらが心と命のフォーラム

2011/10/06 10:13






生や老いなどについて語り合う「心と命のフォーラム」=香川県善通寺市善通寺町、総本山善通寺

 宗教学者山折哲雄さんと、映画作家河瀬直美さんらが座談会形式で語り合う「心と命のフォーラム」がこのほど、香川県善通寺市善通寺町の総本山善通寺(樫原禅澄法主)であった。

 フォーラムは、生と死について多くの人に考えを深めるきっかけにしてもらおうと、称讃寺(高松市)が毎年1回開催しており、今年で5回目。今回のテーマは「生・老・病・死 すべてがドラマだ!」。山折さん、河瀬さんと、樫原法主、瑞田信弘・称讃寺住職がパネリストを務め、老後の過ごし方や高齢者の自殺問題など、多様な話題についてざっくばらんに意見交換した。

 奈良県で子育てをしながら祖母も介護した河瀬さんは、忙しいときに近所の人にご飯をつくってもらったエピソードを紹介。代金を支払おうとすると、「私らの孫にあなたが返してくれればいい」と断られたと話し、「地方にはまだ、人と人とのつながりが残っている。こういうコミュニティーの中にこそ豊かな老後があるのでは」と提案。樫原法主は「古くさいかもしれないが、人間には義理と人情が必要」と話した。