事業仕分け@高松

快晴。絶好のたび日和だった。瀬戸内海、そして、国分寺の周囲の田はもう刈り取られているのだろうか。
そんなことを想いながら、事業仕分けを見聞にでかけようと考えていたが、
HPに概要が書かれているので、時間とお金を節約しようとずっと在宅してあれやこれやと
PCで旅をしていた。

知的資源イニシアティブ(IRI)http://www.iri-net.org/loy/loy2009.htmlが以下のような選定作業を進めており、
彼らの3年目の賞の一つとして奈良県立図書情報館が選ばれた。

Library of the Year」は、IRIが図書館など全国の知的情報資源に関わる機関を対象として授与する賞で、2006 年に始まりました。
選考基準は、以下のとおりです。全国の公共図書館を総合的に評価して、ベストの図書館を決めるものではありません。

1. 今後の公共図書館のあり方を示唆する先進的な活動を行なっている。
2. 公立図書館に限らず、公開された図書館的活動をしている機関、団体、活動を対象とする。
3. 最近の1〜3 年間程度の活動を評価対象期間とする。

奈良県立図書情報館 プレゼンター:宮川陽子(福井県立図書館)
奈良が持つ豊かな歴史と文化に着目し、伝統文化産業や関連NPOとの連携を進めるなど、従来の公共図書館サービスを超えた新たな歴史・文化との結びつきを模索し、成功している点が評価されました。

なお、大賞は大阪市立中央図書館である。

大阪市立中央図書館 プレゼンター:糸賀雅児(慶應義塾大学
HPが四ヶ国語で作られるなど「開かれた図書館」を実践している点、データベースの数が多く利用が簡単であるなど、図書館でのデータベース利用のモデルを示している点が、評価されました。
〒550−0014 大阪市西区北堀江4−3−2
電話:06−6539−3300

渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター プレゼンター:岡本真(ACADEMIC RESOURCE GUIDE)
単に資料を収集するだけはなく、研究機能をもつことによって情報・知識の生産を行っている点、アーカイブ・博物館と連携し、WEB配信を駆使して、図書館の枠を超えた活動をしている点が、今後の公共的な図書館のあり方について一つの考え方を示していると評価されました。
〒114−0024 東京都北区西ヶ原2−16−1
電話:03−3910−0029

ちなみに2006年は
Library of the Year」は、IRIで図書館コンサルティングを担当するメンバー(座長:慶應義塾大学教授 田村 俊作)が中心となり、全国の図書館など知的資源に関わる機関を対象として授与する賞で、2006年に始まりました。第1回の“Library of the Year 2006”は、鳥取県立図書館が受賞しました。
同館はビジネス支援サービスをはじめとしためざましいサービス活動を展開するとともに、市町立図書館および学校図書館との連携により、県全体の図書館サービスのレベルアップに積極的に取り組んでいます。地域の中で、地域に関わって活動することにより、地域の役に立つ図書館をめざす、というこれからの図書館のあり方を示した点を評価しました。
2007年は
大賞:愛荘町立愛知川図書館
図書館員がそれぞれの専門分野を持ち、町づくりに積極的に関わっている点を評価しました。

会場賞:静岡市御幸町図書館

2008年は大賞・会場賞ともに千代田区千代田図書館が受賞。
2008年11月26日(水)13:00〜17:00 パシフィコ横浜横浜市みなとみらい)第10会場にて
司会 : 伊藤 隆彦, 河合 郁子(NPO 知的資源イニシアティブ)
Library of the Year 2008 パンフレット

第1部 記念シンポジウム「図書館と街とランガナタン
11月26日 13:00〜15:00
(敬称略)
ファシリテーター
高山正也(IRI代表理事/国立公文書館理事)

「図書館から始まるまちづくり」
赤池学((株)ユニバーサルデザイン総合研究所所長)

「漂流する公共図書館、作りっぱなしでいいのか」
片山善博慶應義塾大学教授)

ランガナタンの故郷で考えたこと」
山田真美(作家 / 日印芸術研究所言語センター長)

この選考過程もHPで詳しくフォローできる。
投票者数が少なく、利用者の視点がどう組み入れられているのかという疑問も残るが
ライブラリー紹介として有意義である。
http://www.iri-net.org/loy/loy2008.html

第2部 最終選考会
11月26日 15:30〜17:00
第1部に引き続き、第2部としてLibrary of the Year 2008 最終選考会を行います。
また、優秀賞4者を対象として、総合展全体の入場者の一般投票による会場賞も別途授与されます。

審査員:
岡本 真 氏(ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG))
中谷 正人 氏(建築ジャーナリスト)
小林 麻実 氏(六本木アカデミーヒルズライブラリー)
佐々木 秀幸 氏(東京都歴史文化財団
高山 正也 氏(国立公文書館

2008年は、第一次選考に残った13施設・団体・サービスの中から、以下の4機関・サービスが優秀賞に選ばれ、最終選考対象になりました。
※ 今回は図書館ではない、書店・プロジェクトが選ばれたことが特徴です。

Library of the Year 2008 のプレスリリース(PDF:114KB)

最終選考対象機関・サービス
施設・団体名 プレゼンター 選考理由 所在地・連絡先等 紹介パネル(PDF)
恵庭市立図書館 大串夏身
昭和女子大学教授) 2002 年から始めたブックスタート事業による、「子どもが幸福になれる」街づくりを、図書館が中心となって、各世代が関わる全市民的な読書振興活動として進めている点が評価されました。 北海道恵庭市恵み野西5丁目10-2
電話:0123-37-2181 紹介パネル(690KB)
旅する絵本カーニバル 村井良子
(プランニング・ラボ代表) 広域的な巡回図書館活動と美術館等各種機関との連携を通じた幅広い活動によって、子どもや地域を育む「種」となる図書館のあり方を示している点が評価されました。 福岡市東区箱崎6-10-1 九州大学箱崎キャンパス工学部内
電話:092-642-2111 紹介パネル(713KB)
ジュンク堂書店 池袋本店 柳与志夫
国立国会図書館 電子資料課長) 調べものに利用できる十分な「蔵書」があり、本に詳しい、レファレンスサービスのできる社員を擁して、講演、展示、「想」検索参加などの企画を展開している点が評価されました。 東京都豊島区南池袋2 丁目15-5 藤久ビル東六号館
電話:03-5956-6111 紹介パネル(538KB)
千代田区千代田図書館 竹内比呂也
千葉大学教授) 指定管理者制度を採用して、夜10 時までの開館やコンシェルジュなど都心型公共図書館の新しい姿を提案している点、地元出版界・古書店ミュージアム等とも連携した幅広い活動を展開している点が評価されました。 東京都千代田区九段南1-2-1 千代田区役所9・10F
電話:03-5211-4289 紹介パネル(680KB)

取材をご希望の方は事前に下記問い合わせ先までお知らせください。

Library of the Year 2008 1次選考通過機関・サービス
恵庭市立図書館 長崎市立図書館 講談社 全国訪問おはなし隊 ジュンク堂書店 池袋本店
Hot.Docs 菊陽町図書館 アジア歴史資料センター 千代田区千代田図書館
国立国会図書館 テーマ別調べ方案内 我孫子市民図書館 斐川町立図書館 国際基督教大学図書館
旅する絵本カーニバル

Library of the Year 2008にノミネートされた50の機関の中から、1次選考で上記13機関が選ばれ、その中から優秀賞4機関が選ばれました。(順不同)

Library of the Year 2008 審査・投票結果
施設・団体名 最終選考会 総合展会場投票
審査員票 会場投票 最終得票
恵庭市立図書館 1 0 (9) 1 305
旅する絵本カーニバル 1 1 (23) 2 595
ジュンク堂書店 池袋本店 0 0 (17) 0 545
千代田区千代田図書館 3 1 (22) 4 613

最終選考会では審査員が各1票、会場票は2票として投票上位2機関に1票ずつ(1位と2位の得票数に2倍以上の開きがあった場合は1位に2票)とさせて頂きました。「会場投票」の()内が獲得票数です。
また「総合展会場投票」は、図書館総合展の会場アンケートでの投票を集計したものです。

★ところでwikiによればランガナタンとは(或いはランガナタン, Shiyali Ramamrita Ranganathan, சியலி ராமாமிருத ரங்கநாதன்、1892年8月9日 - 1972年9月27日)は、インドの数学者・図書館学者でタミル人。図書館学五原則とコロン分類法を制定した事で知られ、インド図書館学の父。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%8A%E3%82%BF%E3%83%B3
直訳体そのままの文章で紹介されている。しかし、デリー公共図書館が彼のコロン分類法の代わりにデューイ十進分類法を採用。
ランガナタンが提唱した図書館学五原則は以下のとおりである。
さりながら、ランガナタンが提唱した図書館学五原則は
特に5項目が重要ではないだろうか。
本は利用するためのものである
本はすべての人のためにある。または、すべての人に本が提供されなくてはならない
すべての本をその読者に
読者の時間を節約せよ
図書館は成長する有機体である
★実に有意義なフォーラムが開催されていたようである。