堺市史跡土塔特別公開と講演会「東大寺と土塔ー行基を支えた民衆」

参考→堺市HP土塔観光ガイドhttp://www.sakai-tcb.or.jp/spot/spot.php?id=26&bk=1行基建立の大野寺仏塔。土を盛り上げた一辺53.1m、高さ8.6m以上の十三重の塔で、各層には瓦が葺かれていたようです。平成21年4月復元整備により創建当時の姿再現。

土塔は、堺出身の奈良時代の僧、行基が建立したとされる四十九院のひとつ大野寺の仏塔。平安時代の「行基年譜」には神亀4年(727年)の起工とあり、鎌倉時代の「行基菩薩行状絵伝」にも、本堂・門とともに「十三重土塔」と記された塔が描かれている。
発掘調査によって土を盛り上げた一辺53.1m、高さ8.6m以上の十三重の塔で、各層には瓦が葺かれていたと判明。また、「行基年譜」と同じ「神亀四年」と記された軒丸瓦も出土。現在の姿は全体を盛土で保護し、十二層まで復元。
全面に約60,000枚もの瓦が葺かれ、各層の垂直面にも瓦を立てて風雨による盛土の崩壊を防いでいた。文字を記した瓦が1,300点出土、大半は人名で行基と共に土塔を建立した知識と呼ばれる人々の名と考えられ、男女を問わず僧尼や氏族の名前も。
土塔から北西約160mには土塔に使われた瓦の窯跡が2基。約460m北方には行基天平13年(741年)以前に造った薦江池(こもえいけ)ではないかと考えられる菰池(こもいけ)というため池もある。
非常に貴重な遺跡のため昭和28年(1953年)国の史跡に指定、全国的にも古代の文字資料がこれだけまとまって出土する遺跡は珍しい。
平成21年4月復元整備によって創建当時の姿が再現され、同時に立体模型や土層の断面展示、発掘調査の状況を再現したコーナーもできた。

古代、二上山の向こうには奈良の都、そして行基さんは大仏建立を指揮することになるも、752年の完成を見届けることなく749年遷化(続日本紀で”遷化”の表現は鑑真和上と行基のみ)

講演会の記録集が二種、安価で販売されていた。
2010年3月14日に堺サンスクエアホールで開催した第一回百舌鳥古墳群講演会記録集「百舌鳥野の幕開けー大王墓築造開始の謎に迫る」(A5判215頁、350円、堺市行政資料番号I-L3−10−0390)冒頭には竹山修身堺市長が「当日定員を超える申し込みをいただいたため、来場できなかった人々にも百舌鳥古墳群への理解を深めていただきたい」というあいさつ文が添えられている。そして、平成22年9月26日開催の第2回史跡土塔講演会記録集「堺の宝 土塔の文字瓦」(同112頁、200円、堺市行政資料番号I-L3−11−0292)
今回の第3回史跡土塔講演会も早期に記録集となることを期待しよう。
<参考とした情報>東大寺ミュージアム入り口と橿原考古学研究所付属博物館でちらし発見。
堺市で土塔見学会と講演会

奈良市内の頭塔とよく似た構造、堺市中区土塔町の史跡「土塔」が12月4日特別公開される(午前10時から午後4時半まで。申し込み不要)同日午前10時から府立大学百舌鳥キャンパスUホール白鷺で広岡孝信・奈良県橿原考古学研究所主任学芸員が「東大寺の考古学」吉田靖雄大阪教育大学名誉教授が「行基と民衆」をそれぞれ講演、続いて午後から「東大寺建立における行基の役割」を狭川宗玄東大寺長老と森郁夫帝塚山大学名誉教授が対談、往復はがきで堺市文化財調査事務所まで申し込む。先着600人〒590-0126 堺市南区因幡1丁3142参加無料。土塔については以下のブログ参考。http://blog.goo.ne.jp/thetaoh/e/a865547d225577809f97e72b6eaab895


奈良の頭塔については鉄田ブログをhttp://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/bc51d6116d1245c16b4043ba12b00c9b


<京都>
http://www.momak.go.jp/Japanese/news/2011/lecture_maki.html


2011年12月4日(日)午後3時〜5時 ※当初予定していた日程より変更がありました。
会場 京都国立近代美術館1階講堂
定員 100名(聴講無料、当日午後2時から受付にて整理券を配布します)

 1963年に国立近代美術館京都分館(1967年に京都国立近代美術館として独立)として発足した当館は、2013年に満50年を迎えることになります。当館は旧京都市勧業館別館を仮住まいに活動を開始、1986年に槇文彦氏設計による現在の美術館建物が竣工し今日に至っています。つまり現在の建物は当館の歴史の半分となる25年間の活動の記憶を蓄積してきたことになります。
 槇文彦氏は80歳を超した現在も、海外プロジェクトを中心に日本を代表する現代建築家としてめざましい活躍を続けています。今回の講演では、1960年代から現在までの京都国立近代美術館を含めた想い出に残る幾つかの建築を、そして海外で進められている最新プロジェクトも折り込みながら自作について語っていただきます。
 槇文彦氏の設計活動の軌跡は、1960年以降の日本の現代建築の一つの参照軸であり、明日の建築についても少なからぬ示唆を含んでいます。発足当初から美術、工芸だけではなく、デザインや建築の分野についても活発な展覧会活動を続けてきた当館の歴史と重ね合わせるとき、京都国立近代美術館開館50周年事業の最初のプレイベントとして、槇文彦氏の講演会を開催することは当館にとっては大きな意味を持っています。

<兵庫>
2011年12月4日、兵庫県但馬県民局の委託事業として
鉱石の道シンポジウムを生野銀山の町で開催をいたします。
産業遺産(金属鉱山/炭鉱)の活用の事例発表、観光地とし
ての可能性と今後の展開について話し合います。

パネリストに「軍艦島世界遺産にする会」から坂本理事長、
「炭鉱の記憶推進事業団」からは吉岡先生、
石見銀山世界遺産センター」からは中田氏、
コーディネーターにはオープロジェクト西田氏をお招きします。
産業遺産保存活用の第一線で活躍されている方が、関西に
ここまで集結するのは、今回が初めてではないかと思います。

そこでお願いがあります。
是非ともご友人・同好のお仲間をお誘い合わせの上、
シンポジウムにお越しください。
ツイッターFACEBOOK等での告知・宣伝のご協力、広報先の
アドバイス等もご教授頂ければ有難く存じます。


■鉱石の道シンポジウムパンフレット(PDF)
http://bit.ly/rYRFXR


シンポジウム終了後、16:30〜18:00に少しゆる〜い感じの
トークイベントも考えております。
皆さまのお越しをお待ちしております。

                                                                                • -

NPO法人J-heritage
事務局 前畑 洋平