(参照)
1.「GADV仮説 −生命起源を問い直す−」 京都大学学術出版会, 池原健二 著 (2006年4月出版).
2.Possible Steps to the Emergence of Life: The [GADV]-Protein World Hypothesis. Kenji Ikehara, The Chemical Record, Vol. 5, Issue 2, 107-118 (2005).

生物の歴史http://www.wdic.org/w/SCI/%E7%94%9F%E7%89%A9
GADV仮説は池原健二(当時奈良女子大学教授)によって提唱された。
GADV仮説([GADV]-タンパク質ワールド仮説)は、生命の起源に関する仮説のひとつ。

生命は遺伝子が形成されるよりも前に、GNC(グアニン、任意、シトシンからなるコドン)がコードする4つのアミノ酸グリシン、アラニン、アスパラギン酸、バリン。これらをアミノ酸の一文字記号で表したものが、それぞれG、A、D、Vである)からなるGADVタンパク質の擬似複製によって形成されたGADVタンパク質ワールドから生まれたとの仮説である。

生命の起源に関する考え方の中で、現時点では主流となっているRNAワールド仮説(生命がRNAの自己複製によって形成されたRNAワールドから生まれたとする考え)と一つの対極を成す考えとなっている。

同じく池原健二が提唱するGNC-SNS原初遺伝暗号仮説(GNC仮説)を一つの根拠としている。

GNC仮説では、現在の普遍遺伝暗号(標準遺伝暗号ともいう)は4つのGGC, GCC, GAC, GUC遺伝暗号がそれぞれグリシン、アラニン、アスパラギン酸、バリンをコードするGNC原初遺伝暗号を起源とし、16種の遺伝暗号が10種のアミノ酸をコードするSNS原始遺伝暗号(Sはグアニン(G)またはシトシン(C)を意味する)を経て形成されたと考える。

また、GADV仮説は以下のような事柄を主な根拠としている。

GADVアミノ酸をほぼ均等に含むタンパク質は、現存のタンパク質のアミノ酸組成と個々のアミノ酸の持つ因子から計算によって求められる4つのタンパク質の構造形成能力(疎水性/親水性度、α-ヘリックス形成能、β-シート形成能、ターン(コイル)形成能)を満足できること。
したがって、GADVアミノ酸をほぼ均等に含むアミノ酸組成の中からランダムにアミノ酸を選択し、重合することによって得られるGADVタンパク質は高い確率で現存のタンパク質と基本的には良く似た水溶性で球状のタンパク質を形成できること。
こうして遺伝子不在下で形成されたGADVタンパク質はアミノ酸配列が異なっているためそれぞれのタンパク質の構造は互いに異なっているが、アミノ酸組成が単純であるため疎水性の大きなバリンを高い確率でタンパク質内部に持ち、親水性の大きなアスパラギン酸を高い確率でタンパク質表面に持つ水溶性で球状の良く似たタンパク質となること。
GADVアミノ酸を均等に含む水溶液を繰り返し蒸発乾涸させることによって、ランダムに重合させて得られるGADVペプチド(それらの会合体はGADVタンパク質とみなすことも可能)にも、ウシ血清アルブミン内のペプチド結合を加水分解する活性が存在すること。したがって、GADVタンパク質はペプチド結合分解反応の逆反応によってペプチド結合形成反応を触媒できる可能性を持つこと。
以上のようなGADVタンパク質の性質を考慮すると、GADVタンパク質は遺伝子不在下でも擬似複製によって増殖することができる。

▼2月1日(水) 奈良佐保短期大学サテライトキャンパス
10:55  開会の挨拶 池原健二(放送大学、国際高等研究所)
11:00 「生命の起原研究に関する現状と課題」大石正(奈良佐保短期大学)    
12:00  休憩
13:00 「生命起源へのアプローチ」服部宏(アルファ研究室)
14:30 「宇宙での化学進化における放射線・紫外線の役割」中川和道(神戸大学
16:00 「アミノ酸のホモキラリティー生成機構」小城勝相(放送大学
17:30  終了
18:00  懇親会(20:00終了)

▼2月2日(木) 放送大学奈良学習センター 306講義室               
10:30 「宇宙有機物:太陽系と生命の原材料物質」薮田ひかる(大阪大学)        
12:00  休憩
13:00 「化学進化模擬実験による生体有機物と生化学的機能の創生」小林憲正(横浜国立大学
14:30 「GADVタンパク質をコードする遺伝子の創製とその起源に関する考察」岡野俊行 (早稲田大学
16:00 「GADV仮説から見た生命誕生への道筋」池原健二(放送大学奈良学習センター)
17:30  閉会の挨拶 大石正(奈良佐保短期大学)  


医工薬産学公連携支援シンポジウム「医・工・薬の融合による医療技術の革新を目指して」
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 京都市では、バイオ産業を21世紀の京都産業を支える大きな柱と
位置付け、「京都バイオシティ構想」に基づき、バイオ分野の研究
開発支援、産学公連携事業、販路開拓支援などを財団法人京都高度
技術研究所と連携して進めています。
 その一環として、京都における医療産業の振興を図るため、京都
発革新的医療技術研究開発助成を実施するなど、医学・工学・薬学
分野の産学公連携支援事業を展開しております。
 この度、産学公連携支援活動の今後の更なる展開に資するよう、
医学・工学・薬学の融合分野を代表する研究者や企業の方から最先
端の研究内容等についてご講演をいただくシンポジウムを開催しま
す。

日 時:平成24年2月2日(木) 13:30〜17:00
     (受付・開場 13:00〜)

会 場:京都大学医学部創立百周年記念施設
    芝蘭会館 山内ホール (京都市左京区吉田近衛町)

プログラム:

講演1 京都大学大学院薬学研究科長 佐治英郎氏
    「臨床診断、医薬品開発に資する生体分子イメージング

講演2 京都府立医科大学 教授 木下茂氏
    「角膜疾患への再生医療的アプローチ」

講演3 京都大学大学院医学研究科 教授 戸井雅和氏
    「乳癌の全身治療、最近の動向」

講演4 株式会社島津製作所 基盤技術研究所
    分子イメージングユニット 主幹研究員 小関英一氏
    「新規ナノ粒子『ラクトソーム』の診断・治療への応用開
発」

主 催:京都市、(財)京都高度技術研究所

後 援:京都大学大学院医学研究科、京都大学大学院薬学研究科、
    京都府立医科大学経済産業省近畿経済産業局
    NPO近畿バイオインダストリー振興会議、京都府
    京都商工会議所、(社)京都工業会、京都産学公連携機構、
    京都産業育成コンソーシアム(予定を含む)

定 員: 100名

参加費: 無 料

申込方法:下記URLからお申し込みください。
http://www.astem.or.jp/business/coordination/medical/symposi
um20120202

お問い合わせ先:
 (財)京都高度技術研究所 産学連携事業部
 医工薬産学公連携支援グループ(担当:横田、小倉)
 TEL: 075-315-3625(代) / FAX: 075-315-3614
 E-mail: bmp-22(あっとまーく)astem.or.jp



日 程  2月2日(土) 13:00〜17:40 研究発表
平城宮の重圏文系軒瓦」        渡辺丈彦(奈良文化財研究所)
平城京の重圏文系軒瓦」        原田憲二郎氏(奈良市埋蔵文化財センター)
難波宮の重圏文系軒瓦」        佐藤 隆氏(大阪市教育委員会
畿内の重圏文系軒瓦」         上田 睦氏(藤井寺市教育委員会
「東海地方の重圏文系軒瓦」      新田 剛氏(鈴鹿市考古博物館)
     
      2月3日(日) 9:00〜12:00 研究発表
「中国地方の重圏文系軒瓦」       妹尾周三氏(東広島市教育委員会
岡山県の重圏文系軒瓦」(誌上発表)   松尾佳子氏(岡山県古代吉備文化財センター)
四国地方の重圏文系軒瓦」(誌上発表)  渡邊 誠氏(高松市教育委員会
「関東地方の重圏文系軒瓦」      宮本敬一氏(元市原市埋蔵文化財センター所長)
     牧野光隆氏(市原市埋蔵文化財センター)
「東北地方の重圏文系軒瓦」     廣谷和也氏(宮城県多賀城跡調査研究所)
 
             13:30〜15:30 総合討議   
                    司会:清野孝之(奈良文化財研究所)

 
・参加者は、地方公共団体・大学・博物館および当研究所を中心とした関係者で、事前にお申し込
  みいただいた方に限。先着100人程度まで。

  参加申込先     〒630-8577 奈良市二条町2-9-1
               奈良文化財研究所 都城発掘調査部(平城地区)内                  古代瓦研究会事務局(担当:渡辺丈彦・石田由紀子)
                      TEL 0742-30-6835  FAX 0742-30-6830
      E-mail: kogaken nabunken.go.jp