「100日前」だそーです。

何が疲れるといって、関心のない造形を大量に目にさらされることに勝るものはないだろう。

20世紀初頭の画家たちがいろいろなかたちで科学技術の急進的な進展のなかでモナド化する人間に警鐘を加えているのだが、
古代と癒しと歴史の多様さの中の自己発見という深遠なテーマがあるはずの平城遷都1300年を覆い尽くす目をそむけたくなるキャラが奈良県内にあふれていることである。
そんなキャラが中心になって、この遷都祭100日前イベントを県文化会館で開催するらしい。
午前10時ごろから始まるらしいのだが、そして、その会館の前ではボランティアたちが運営する県下の物産展などもあるということでまことにご苦労なことである。

ナガーーーイ県庁舎が裁判所とともにグレーの壁として観光地のど真ん中に所在することがどれだけ、奈良公園一体の流れを不自然にしているか。
文化会館の長いアプローチも然りである。

「結び会」というボランティア集団の努力はこのグレーのコンクリートの建物群に主に県南部の土の香りを運んでくれているといえるのである。これを見にでかけたいものだと思わないでもない。
シルバーウイークにふさわしい光をコンクリート空間に与えてくれているであろう、その光を見るために。