唐招提寺落慶イベント

本日、3日文化の日に発見。
午後からの雨、唐招提寺は水とご縁があるようですね。
朝日地方版から貼り付け。

◆100年ぶり、壬生狂言


 天平の甍(いらか)が9年ぶりに元通りの姿を取り戻した。奈良市唐招提寺で1日始まった金堂大修理の落慶法要は、千人の参列者が出席。壬生狂言の奉納や、平城遷都1300年祭の「祈りの回廊〜奈良大和路 秘宝・秘仏特別開帳〜」の開幕イベントもあり、午後から雨に見舞われながらも、にぎやかな幕開けとなった。


 午前中の法要では、松浦俊海長老が参列者を前に、金堂の繁栄と人々の幸せを願う慶讃奉告文を読み上げた。その後、鑑真和上が育った中国・揚州市の大明寺の能修住職や、修理に携わった人たちが本尊の盧舎那仏(る・しゃ・な・ぶつ)坐像に焼香した。


 解体修理の現場監督を務めた県教委文化財保存事務所の植田哲司主任も焼香し、静かに手を合わせた。修理に伴う調査で、金堂内側の身舎(しん・しゃ)部分の天井とそれを支える組み物の94%が創建当初の木材だったことも分かった。「組み立てなどは気をつかう作業だったが、見てもらって誰にも違和感がなければ成功。ホッとしています」と話した。


 午後は釈迦念仏をとなえる法要の後、松浦長老が貫主をつとめる京都・壬生寺伝統芸能壬生狂言が披露された。鎌倉時代にこの催しを始めたとされる円覚上人(1223〜1311)の像を金堂正面に安置した舞台で、餓鬼と鬼が地獄で相撲をとる「餓鬼相撲」がユーモラスに演じられた。唐招提寺壬生狂言が演じられるのは約100年ぶりといい、会場から笑いと拍手が起きていた。


 「祈りの回廊」のイベント(平城遷都1300年記念事業協会、朝日新聞社主催)は、女優の檀ふみさんと西山厚・奈良国立博物館学芸部長の対談。谷村新司さんの「昴(すばる)」の歌詞が話題に上り、「ああ砕け散る宿命(さだめ)の星たちよ」という部分について、西山さんが「これは、日本への渡航が成功するまでたくさんの弟子や周辺の人たちを亡くした鑑真和上の心境だ」と絶賛した。