「万葉の花」青幻舎

「万葉の花」(青幻舎)


万葉生け花作家の片岡寧豊さんの近作。四季毎の路傍に咲く花々を万葉歌とともに鑑賞できる。後半に、日展作家で奈良県展審査員をつとめた吉崎秀夫さん(1921−1983)の「万葉大和路版画」11点と最晩年の型染屏風「万葉」のカラー図版が付く。
吉崎さんの遺族から作品や収蔵品を一括して預かっていた片岡さんの知人が、数百点の樹脂製版木とそれらを集約した型染めに込められた故人の思いに感動。片岡さんの協力で描かれている植物名を加えてコラボ出版とした。
若手写真家、佐伯伸さんの写真を中心に片岡さんが週刊紙に連載した万葉花
エッセイを四季に分けてまとめた。
冒頭に、佐伯快勝・浄瑠璃寺住職が「巨大なコンピューターに支配されている現代社会、自然の山野と共生していた時代の人間のこころ、万葉のこころに一時でも立ち返ろう」とメッセージを寄せる。

青幻舎HPから
http://www.seigensha.com/book_data/preview.cgi?CODE=324
万葉集に詠まれた花百選。
万葉びとが花の姿に託した溢れる想い。
野辺の花や景色を美しい写真と文章で綴った一冊。

本書は万葉集のなかから約100種を取り上げ、
登場する植物と歌についての解説したもので、
大和の自然に咲く花や景色を美しい写真と文章で掲載しています。
また、花の解説については、花びら一つ一つにも目を配り、
その花が語ろうとする心を見事に描きだしています。
著者、片岡寧豊氏はいけばな作家であると同時に、
万葉の花研究家としても知られています。
自然とともに生きた万葉びとの心に触れ、
いにしえの情景をお楽しみください。

巻末には、万葉集の歌を独自の心象風景として描いた版画家、
吉崎秀夫氏の作品を収録しています。

著者:片岡寧豊(万葉の花研究家)

○収録されている花(植物)
■春
あしび もも つばき やまたづ つぎね かたかご ねつこぐさ
さきくさ さくら すみれ ひさぎ らん・けい しきみ やまあゐ やなぎ
■夏
あざさ あぢさゐ うのはな むらさき さきくさ あやめぐさ あふち こけ
さうじゅ・さうりん はなかつみ うり くれなゐ わすれぐさ うきまなご ときじきふぢ
■秋
をみなへし くず みつながしは なつめ はねず いちし はぎ おもひぐさ
ちち すすき・をばな・かや つきひとのかつら さはあららぎ たまばはき 
こなら しだくさ
■冬
ささ あふひ やますが・やますげ このてかしは しだくさ あべたちばな
まつ たけ やまたちばな ほよ すぎ うめ まき

ほか約100種掲載


◆A5判 ◆176頁 ◆並製 カバー巻き ◆定価:1,890円(本体1,800円+消費税)
◆ISBN:978-4-86152-243-7 C0072



万葉集入門サイトから
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/okura2.html