http://www.nara-wu.ac.jp/proteome/aprp/shimpo.html
奈良女子大学特別講演会

講師Ada E. Yonath 博士 (2009年ノーベル化学賞受賞)

2010年12月11日(土) 午前10時〜11時30分 奈良女子大学記念館

 2009年のノーベル化学賞受賞者、Ada E. Yonath博士が、日本学術振興会「外国人著名研究者招聘事業」による大阪薬科大学の招きで来日され、本学は来る12月11日(土)にYonath博士の講演会を開催いたします。
 Yonath博士はおよそ20年間にわたり、初めは専門家の間でも不可能と考えられてきた、タンパク質の製造装置であるリボソームという巨大なタンパク質とリボ核酸の複合体を結晶化したばかりでなく、その非常に複雑な構造をX線結晶解析により分子レベルで解明されました。研究の難しさもさることながら、研究成果がリボソームでのタンパク質の合成に関わる病気の原因究明やそれを治療するための薬の開発に大きく貢献した点が高く評価され、Venkatraman Ramakrishnan、Thomas A. Steitz両博士とともに受賞された2009年のノーベル化学賞の選考理由となりました。
 こうした業績とは別に、女性のノーベル化学賞受賞者はYonath博士が4人目(最初が1911年のMarie Currie、二番目が1935年のIrène Joliot-Curie、三番目は1964年のDorothy C. Hodgkin)です。つまりYonath博士の化学賞は女性として45年ぶりになります。最初の2人が放射性同位体の発見と創成、次の2人がX線結晶構造解析で受賞ということで、いずれも放射線が関係しているのは偶然なのでしょうか。
 今回の講演が奈良女子大学の学生・院生をはじめ、講演会の参加者の皆様によい刺激になることを信じております。


◆古代官衙・集落研究会の第14回研究集会

【テ ー マ】  「官衙・集落と鉄」

鉄資源やその活用が、古代国家や社会を考える上で重要であることは、言を俟たない。
近年は、鉄製品の出土事例のみならず、鉄加工や鉄そのものの生産についても成果が蓄積されてきている。

今回の研究集会では、こうした近年の蓄積を踏まえ、鉄の生産と流通・消費 と 鉄製品の生産と流通・消費 という二つの観点に分けつつ
検討と議論を展開し、地方官衙や集落はどのような位置にあるのか、そうした遺跡で出土する鉄関連遺構・遺物をどのように評価すべきか、
あるいは評価の中で鉄生産・鉄製品の公的管理や再分配は認められるかなどの点について明らかにしていきたい。 日程 2010 年12 月10 日(金)・11 日(土)
12 月10 日(金)
13:00〜13:05 開会挨拶
13:05〜14:05 鉄生産総論 小池伸彦(奈良文化財研究所)
14:05〜15:05 北部九州の鉄 菅波正人(福岡市教育委員会
15:05〜15:20 〈休憩〉
15:20〜16:20 関東の鉄 曽根俊雄・小杉山大輔(石岡市教育委員会
16:20〜17:20 分析からみた古代の鉄生産技術について
鈴木みずほ((株)九州テクノリサーチ)